エグゼクティブに聞く、「マネジメント採用の本音と実態」に関する意識調査

【主な調査結果】
■エグゼクティブの86%がマネジメント採用の失敗を経験。その原因は半数以上が環境適応!
■マネジメント採用で重視される項目TOP3!
コミュニケーション力と課題発見・解決力、論理的思考力
■経営者が面接で見る第一印象は「表情」が最重要ポイント!
有効求人倍率も緩やかな上昇を続け、コロナ禍の中でも活発に行われているマネジメント層の採用。そのマネジメント採用について今回はその本音と実態を探りました。
まず、「昨年に比べて自社の採用人数に変化はありますか?」と質問したところ、「昨年より増えた」との回答が41.6%、「変わらない」との回答が38.6%となり、採用市場が活発なことが明らかになりました。
「マネジメント採用をする際に重視する部分はどこですか?」と質問したところ、最も多い回答が「コミュニケーション力」で63.4%、続いて「課題発見・解決力」が42.6%、「論理的思考力」が34.7%という結果になりました。それらを選んだ理由としては「課題を探り、それを解決する遂行力がマネジメント層に求められる条件と思慮するため。」、「方針・考え方について理解してもらうため、ロジカルにコミュニケーションできることが大前提。基本的な部分でズレがあっては、実行段階で大きなずれになる。」などが挙げられました。
続いて実際の採用面接の実態についての質問です。自社で実施している採用面接の方法伺うと「オンラインと対面両方で実施している」ハイブリット型が最も多く72.3%という結果になりました。その中でも対面で面接をするタイミングを伺うと「最終面接」と回答した方が最も多く59.4%、続いて「2次面接」が45.5%という結果になりました。
役職別で「面接に関わるのはどのタイミングですか?」と質問したところ、経営者は「最終面接」が最も多く72.7%。一方で「1次面接」と回答したのは22.7%、部長クラスや課長クラスと比べると少ないものの経営者が積極的に採用に関わっていることも明らかになりました。
「自社の採用・面接での失敗談を教えてください」と質問したところ、「スキル/経験/実績重視で採用したが、コミュニケーション/人間性の部分で問題がある人材を面接時に見抜けなかった。」や、「退職者の後任採用で、焦って採ったため、フィットしなく、組織が混乱し、組織としてのアウトプットを落としてしまったこと。」などが挙げられました。
自社で起こる採用ミスマッチについて伺うと、86.2%が失敗を経験していたことがわかりました。その原因は人間関係や社風が合わない「環境適応」と回答した方が61.4%、業務内容が合わない「業務適応」と回答した方が24.8%という結果になりました。
「採用面接の第一印象でみているところはどこですか?」と質問したところ、全体では「話し方」が最も多く80.2%。役職別にみてみると経営者は「表情」を最も重視していることがわかりました。面接を受ける側はこれらを意識すると好印象を与えることができそうです。
■経営者JP総研所長(経営者JP 代表取締役)井上和幸のコメント
コロナ3年目となりますが、あたらめてその環境下でも活発なマネジメント採用が確認されたかたちです。
そのような中で、86.2%が採用ミスマッチを経験されているという結果には、我々エグゼクティブサーチを営む者として、とても思うところが多くあります。
理由の第一が、人間関係や社風が合わない「環境不適応」で61.4%。「スキル/経験/実績重視で採用したが、コミュニケーション/人間性の部分で問題がある人材を面接時に見抜けなかった。」「退職者の後任採用で、焦って採ったため、フィットしなく、組織が混乱し、組織としてのアウトプットを落としてしまったこと。」などの声には、当社として長らく言い続けてきており、実際の幹部採用ご支援では重視しているカルチャーマッチ部分、候補者の人間性の部分について、改めてこだわり続け、クライアント各社にはメッセージし続けることで、「ミスマッチ・ゼロ」のマネジメント採用を提供し続けていくことを改めて思った次第です。
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