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特集記事・コラム

2017.09.04 エグゼクティブ / マネジメント

VOL.88 「権限の組織化」ではなく、「責任の組織化」を。

前々回、前回と、ドラッカーが着目した“日本的経営”とも言われる働き方について着目した。
これは決して、当時の日本にだけ見られたものではなく、19世紀の精密光学メーカー・カールツァイス社や1930~40年代のIBMにも見られた共通的な「成功物語」だとドラッカーは紹介する。

「これら働くことにかかわるマネジメントの成功物語は、現代のいかなる種類のイムズよりもはるかに重要なことを示している。家庭的マネジメント、参加型マネジメントなどの自称万能薬を含め、これまでの理論のほとんどは権限の組織化に焦点を合わせていた。これに対して、日本企業、ツァイスのアッベ(物理学者でツァイス社の創業者を継いだ経営者)、IBMのワトソン(創業者)は、働くことのマネジメントの基盤として、責任の組織化を行っていた。」(『マネジメント–-課題、責任、実践』、1973年)

従業員が「責任」に焦点を当てて働くこと。

一見、しごく当たり前のこのことが、古今東西多くの組織で、なぜか実現されない。なぜだろう、改めて考えれば、非常に興味深く面白い(などとのんきなことを言っている場合ではないのだが、、、)。

マネジメント(経営)が当てる焦点が、資本の所有関係にあったり(マルクス主義)、福利厚生にあったり(家庭的マネジメントの信奉者)するが、これらは働くことのある側面を支援強化することではあっても、第一義にアプローチするものでない。

第一に焦点が当たらなければならないものは、なにか?それは、働く人の仕事へのやりがい、だ。

「焦点は仕事に合わせなければならない。仕事が可能でなければならない。仕事がすべてではないが、仕事がまず第一である。確かに働くことの他の側面が不満足であれば、最も働きがいのある仕事さえ台無しになる。ソースがまずければ最高の肉も台無しになる。だが、そもそも仕事そのものにやりがいがなければ、どうにもならない」(『マネジメント–-課題、責任、実践』)

今日、誰もが(現場のスタッフから社長まで)、働くものは平日1日8時間平均、仕事をする。
そして組織社会にいる組織人の我々は、成果を上げて、自己実現し、自分の居場所を確保するための手段が、仕事となっている。

ドラッカーは、だから仕事において成果をあげることが必要であり、成果をあげるためには仕事に責任を持てなければならないと語る。
そのためには、

(1)仕事を生産的なものにしなければならない。
(2)情報をフィードバックしなければならない。
(3)学習を継続して行わなければならない。

の3つが必要だと言う。

次回、これらについて仔細を見ていきたい。

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