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VOL.1 人生100年時代――経営者になるタイミング(世代)は広がっている。

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先週末(2017年11月)18日(土)に、日本たばこ産業(JT)は欧州子会社JTインターナショナル(JTI)の寺畠正道副社長(51)が本社社長に就任する人事を固めたと発表しました。これは1985年の民営化後、最年少の社長となるとのことで、企業関連ニュースをにわかににぎわせました。
こうした“若手役員の社長抜擢”話は、今後確実に増えてくると思います。しかし一方、このトップ人事自体がトピックスになるくらい、まだまだこうした「若手社長」人事は日本企業において少数派であることもまた、事実です。

そもそも、日系の大手企業においては社長に就任する年齢は概ね50代半ばから60過ぎであるのが一般的です。30代での社長就任はほとんどあり得ず、40代でも驚きをもって受け止められるのが普通でしょう。若い世代の社長就任は、外資系企業やリクルートなどの一部企業、あるいは創業ベンチャーをのぞいてはいまだにあまり例がありません。
帝国データバンクの『全国社長分析』(2017)でも、社長の平均年齢は59.3歳。日刊工業新聞の調べでは、今年上半期に就任した上場企業の新社長336人の平均年齢は57.4歳となっています。以前よりも多少若くなってきているとはいえ、世界のトップマネジメントの平均年齢が50代前半であり、今は50歳を切るぐらいまで下がっていることを考えると、日本は経営者の年齢が10歳近く高いといえます。

とはいえ、私はこの15年ほど、エクゼクティブ人材市場を追いかけてきて、若い世代が社長に就く傾向と事実は確実に増えていることを実感しています。
起業型経営者に関しては、若い世代のアントレプレナーが次々と生まれ、最近は高校生どころか、中学生起業家も現れて話題になっています。起業はまだまだ増えていくでしょうし、その会社の後任社長の就任年齢も若くなるケースも増えるでしょう。

もちろん、今後すべての経営陣が若くなっていく、また、若い経営者でなければダメなのかといえば、それは違います。人生100年時代、現役として就労する期間が長くなるにつれて、やりがいや自己実現、経済的理由などから、経験と年齢を積んだ上で会社を創業する、あるいは、後継社長として着任するケースもまた増えていく予兆が見えています。

例えば、高齢になってからの創業では、元三井住友銀行副頭取の吉田博一さんのチャレンジがよく知られています。吉田さんは、住銀リース(現・三井住友ファイナンス&リース)の社長・会長を経て、2006年、69歳のときに環境問題への情熱から大型リチウムイオン電池の会社「エリパワー株式会社」を設立されました。わずか4人で始めた会社でしたが、古巣の銀行を頼ることなく、同社を334名(2017年9月1日時点)の規模にまで育て上げ、80歳になられた今もますます意気軒高のご様子です。本当に魅力的で、パワフルな方だと思います。(昨年(2016年)、吉田社長にインタビューさせて頂きました。こちらからご覧ください。
https://www.keieisha.jp/features/message2020/vol-20 )

また、この原稿を書いている少し前のことですが、私はある40代の前半のエグゼクティブの方の転職をお手伝いしました。お話を聞いてみると、今回転職を思い立ったきっかけは、お父さまが退職された後に70歳で自ら開業されたことだというのです。ご高齢のお父上の行動に刺激を受けて、働き盛りシニア世代の息子さんが「大きくチャレンジしたい」と転職を思い立つ――。この構図はとても面白いし、現代的だと思いました。

井上和幸
(いのうえ・かずゆき)
株式会社 経営者JP 代表取締役社長・CEO
早稲田大学卒業後、リクルート入社。コンサルティング会社取締役、リクルートエグゼクティブエージェントマネージングディレクター等を歴任。2010年経営者JPを設立し、現職。

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