VOL.1 人生100年時代――経営者になるタイミング(世代)は広がっている。
10代、20代デビューもある。30代デビューもある、40代デビューもある。そして、80代デビューもあり得る――。そんな時代になっていると思います。
私自身の話をさせていただけば、
とはいえ、若い頃から「将来は経営者としてやっていこう」と明確に考えていたわけではありません。ただ、リクルートのような社風の会社を選んだこともあって、定年まで会社に身を預けたまま過ごす生き方は非常にリスクが高いとは思っていました。
世の中はどんどん変わっていくだろうし、良くも悪くも何かあったときに積極的にチャンスをコントロールできるようにする、今風に言えば、「エンプロイアビリティ」を高めることを強く意識していました。会社の看板がなくなったときに何をしても自力で稼げる、そして、自分で商売をしてキャッシュを持ってこられる人になることが、リスクを最も下げることになると思っていたのです。
だから、今はおかげさまで個人としての不安はありません。
本連載では、こうした私自身の経験も多少交えながら、人材コンサルタントとしてこれまで1万名以上の経営者・エグゼクティブの方々と対面させていただいてきた考察から、「年代別・パターン別に経営者になるために準備すべきこと」や「パターンに当てはまる経営者のご紹介」といったことについて記していこうと思います。
実際に起業する、あるいは、社長になるかどうかは別として、そのような意識を持って働くことが、すべてのビジネスマンにとって「人生100年時代のキャリアデザインやリスクマネジメント」になると思うからです。
(構成・文/津田秀晴)
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