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VOL.2 表情の「悪いクセ」を直すためのトレーニング法がある。(2/5)

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井上 前回は、「人に見られることの多い経営者やリーダーだからこそ、自分が無意識につくっている《悪い印象を与えてしまう表情》に気を付ける」というお話をうかがいました。自分の意図を誤解されても困りますが、逆に、本音があからさまになっても困る。自分にとって不愉快な話を聞かされたときに、どんな表情をつくるかも大事ですね。
そういう意味では、国会などを見ていると政治家は偉いと思う。安倍総理などは、毎日あれだけ攻撃されていても、飄々としているように見えますし。カリカリしているように見えてしまったらダメなんでしょうね。

菅家 そうですね。たぶんそういう面で、心理的なアドバイスをもらっているのだと思います。

井上 無意識に出てしまう表情のクセを直すためのトレーニング方法を、もう少し教えていただけますか。

菅家 先ほども言いました通り、口元に力が入ると、どうしても顔の筋肉が下がってしまいます。また年齢と共に、何もしなくても重力で下がってきます。私自身も、自分の顔を鏡でぼーっと見たときに、「ああ、いけない、いけない」と思うことがあるんですが(笑)。
だからこそ、口元に力を入れないことです。唇の中心を意識する。今、体幹とか軸ということがよく言われますが、顔にも真ん中があります。眉間から、「人中」という上唇の溝、そして顎先まで、顔の中心を通るラインが整っていることが重要です。左右対称というのは見ていて非常に美しいですよね。大人になってから左右対称の方は少ないと言われていますが……。

井上 顔のバランスが左右でちょっと違ったりしても、印象が変わってしまうものですか?

菅家 はい。左右どちらかに力が入りやすいので、できるだけ中心を意識すると良いです。中心といっても感覚がつかみにくいと思いますが、意識しやすいのは唇です。
今日は鏡を持ってきました。唇の中心は自分で動かすことができ、意識しやすいですから、ご自分でもやってみてください。上唇の中心の山に、下唇を軽く合わせるだけです。こうすると口角に力が入りにくいんですよ。唇全体に力を入れると口角が下がってしまいますが、真ん中だけ意識して……、どうでしょう?リラックスした感じになりませんか?ヘンに意識することなく。

井上 そうですね、先ほどと明らかに違います(笑)

菅家 真ん中だけだと、唇全体に力が入っていないので、笑顔にするときにもスーッと口角が上がるんです。ところが、唇全体に力が入ってしまうと、表情に鍵をかけたようになってしまいます。笑顔にする場合、そこから鍵を外して「よっこらしょっ」となる必要があるんですね。また、顔の筋肉を上げるということに関して言うと、顔の中で一番面積が広いほっぺたが上に動くかどうかが重要です。頬の下側が頬骨に向かってグーっと上げられると、表情が大きく変わりますし、しゃべりやすくなるんですよ。
口元に力が入っていて頬が上がらないと、口腔内の空間も狭く、声も籠ってしまいますし、明瞭さもなくなります。口に力を入れて横に引っ張らないで、頬を上げてみる。そうすると目元にしわが入るくらいに口角も頬も上がり、明るい印象の笑顔になります。顔全体が笑っている表情になるんですね。

井上 よく、「ウイスキー」と言いなさいという指導を聞きますが。

菅家 「ウイスキー」と言うと口角を上げやすいのですが、唇だけに力が入ってしまい、横に引っ張られやすくなります。一緒に頬も上がればいいのですが、自分では笑っている感覚はあるものの、顔全体を見ると、口元だけしか笑っていないということになりがちです。口元はリラックスし、上唇と頬がグーッと上がると、「あの人はすごく笑っている。ゆとりがあるな」という印象になりますよ。

井上 皆が見ている前でやるのは、なかなか難しいですね(笑)。たぶん、自然に笑えているときには、そうなっているんでしょうね。

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菅家 無理やり笑おうとすると、どこかに力が入って不自然になってしまいますので、まず適度にリラックスしましょう。程よい緩め方ができていると、キュッとした表情への転換もスムーズにできます。それと、疲れ気味だったりすると、目の周りがぼんやりして覇気がないような表情になってしまうので、表情を変えた瞬間に目もグッと力を入れられるといいですね。ちょっと目の周りの筋肉を動かしてみてください。

井上 目が腹筋運動をしている感じですね(笑)。

菅家 ゆかり
(かんけ・ゆかり)
上智大学新聞学科卒業後、日本テレビ放送網(株)にアナウンサーとして入社。
久米宏氏とのトーク番組“おしゃれ”他広報番組、ニュース、スポーツ、芸能情報番組の司会やレポーターとして幅広いジャンルを担当。
退社後はフリーランスアナウンサーとして活動を展開。テレビ東京「東京レポート」、ラジオ日本「川崎ウォーク」、CS放送「読売とれんど」、日本テレビ 「ご存じですか」等に出演。
その他、シンポジュームやセミナーの司会、様々な分野のナレーションも担当。
また、日テレ学院や大学で講師を務める。『美顔率』『声とことばの磯貝メソッ 
ド®』など声や表情に関する資格を習得。(株)イーウーマン、(株)ビジヨンテツ 
クなどで「声トレーニング」「コミュニケーションを深める表情エクササイズ」 
「コミュニケーショントレーニング」等の講座を開講し企業研修やパーソナル 
トレーニング他、多方面でトレーナーとして活動中。
せたがや健康づくり区民フォーラム委員を務め地域活動にも参加。著書『一週間で決め顔・勝負顔を手に入れる』講談社。日本顔学会会員。
井上和幸
(いのうえ・かずゆき)
株式会社 経営者JP 代表取締役社長・CEO
早稲田大学卒業後、リクルート入社。コンサルティング会社取締役、リクルートエグゼクティブエージェントマネージングディレクター等を歴任。2010年経営者JPを設立し、現職。

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