TOP “働きがい”ある組織をつくる上司力 イマドキ上司に求められる「内発的動機付け」とは?(1/5)

2017/08/01

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“働きがい”ある組織をつくる上司力

第1回

イマドキ上司に求められる「内発的動機付け」とは?(1/5)

  • スペシャル対談
  • 組織
  • 井上 和幸 株式会社 経営者JP 代表取締役社長・CEO
  • 前川 孝雄氏 株式会社 FeelWorks社長・株式会社働きがい創造研究所会長・青山学院大学兼任講師
井上 前川君とはリクルート時代の同期ということで、今回の対談はフランクにやりましょう。FeelWorks(フィールワークス)さんの創業は、当社のちょっと前、2008年だったよね。そのときの思いというか、考えていたことからまずは改めて聞かせてもらえますか?

 

前川 そのときの僕の問題意識は、「中長期的に若い人たちがイキイキと希望を持って働いていけるよう応援したい」というものでした。というのも、僕は、2005年~2007年に就職支援サイトの『リクナビ』統括編集長をやっていて、今はもうなくなってしまった『リクナビカフェ』という伝説のメールマガジンを作っていたので。就職前後の若者の本音を聴き続ける中で、学生にとって就職はゴールではなくてスタートなのに、その後、現実にぶつかってドロップアウトしてしまう人たちが結構いることが気になって仕方がなかった。当時は、『若者はなぜ3年で辞めるのか?年功序列が奪う日本の未来』(光文社新書)がベストセラーになるなど、若者の早期離職が問題になった時代背景もあったよね。
僕自身も管理職をやっていたし、企業をいろいろ見てわかったのは、企業に人を育てる余裕がどんどんなくなっていたこと。バブル崩壊後アメリカから入ってきた成果主義は上手くいかず、軌道修正はなされたけれど、短期的な業績のプレッシャーから、人を育てることの優先順位がどんどん下がってしまうという現状があった。そもそも、日本が戦争に負けて戦後の焼け野原から奇跡の復活・高度成長を成し遂げたのは、国が教育を軽視する一方で、気骨ある企業・経営者が未熟な若者を採用し育ててきたから。「その『人が育つ現場』が廃れつつある現実を何とかしなければいけない」というのが、FeelWorks創業の思いだった。

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プロフィール

  • 井上 和幸

    井上 和幸

    株式会社 経営者JP 代表取締役社長・CEO

    1966年群馬県生まれ。早稲田大学卒業後、株式会社リクルート入社。人材コンサルティング会社に転職後、株式会社リクルート・エックス(現・リクルートエグゼクティブエージェント)のマネージングディレクターを経て、2010年に株式会社 経営者JPを設立。企業の経営人材採用支援・転職支援、経営組織コンサルティング、経営人材育成プログラムを提供。著書に『ずるいマネジメント 頑張らなくても、すごい成果がついてくる!』(SBクリエイティブ)、『社長になる人の条件』(日本実業出版社)、『ビジネスモデル×仕事術』(共著、日本実業出版社)、『5年後も会社から求められる人、捨てられる人』(遊タイム出版)、『「社長のヘッドハンター」が教える成功法則』(サンマーク出版)など。

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  • 前川 孝雄氏

    前川 孝雄氏

    株式会社 FeelWorks社長・株式会社働きがい創造研究所会長・青山学院大学兼任講師

    「コミュニケーションが人と組織を変える」をスローガンにする人材育成の専門家集団(株)FeelWorksグループ創業者。兵庫県生まれ。大阪府立大学、早稲田大学ビジネススクール卒業。リクルートを経て、2008年に「人を大切に育て活かす社会づくりへの貢献」を志に起業。独自開発した「上司力研修」「上司力鍛錬ゼミ」や「人を活かす経営者ゼミ」、「育成風土を創る社内報」などを手掛け、300社超で「人が育つ現場」づくりを支援している。ミニドラマを用いた「働く人のルール講座」、「キャリアコンパス研修」、「女性幹部リーダー養成研修」など、時代性を踏まえた先進的な研修プログラムも提供している。2017年に中小企業支援の(株)働きがい創造研究所を設立。『上司の9割は部下の成長に無関心』『「働きがいあふれる」チームのつくり方』などベストセラー著書多数。

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