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2018.06.04 エグゼクティブ / マネジメント

VOL.124 目標は自らが設定する~ドラッカーが広めた「自己目標管理(MBO)」。(後編)

「MBO(Management by Objectives and
Self-control、自己目標管理)」によるマネジメントは、各人に自己規律を要求する。自らに対し高い要求を課すことを強いる。
「自己目標管理は、人間というものが責任、貢献、自己実現を欲する存在であると前提する。大胆な前提である。しかしわれわれは、人間というものがほぼ期待どおりに行動することは知っている。」(『マネジメント–-課題、責任、実践』、1973年)

ドラッカーは、人は弱く無責任で怠惰であるとする者は、弱く無責任で怠惰な部下を得、人を駄目にする、と言う。類友ということか。
マネジメントの仕事の第一は、人の強みを活かすことであり、それができるのは、人は成果をあげることを欲する存在である、と信じている限りにおいてだ。

組織が必要としているものは、この強みと責任を全開し、全員のビジョンと活動を共通の目標に向けて方向づけ、チームワークを実現し、個の目標と共同の利益を調和させるためのマネジメントの原則である。

「ここにおいて自己目標管理によるマネジメントこそ、共同の利益を全員の目標に代えることのできるものである。それは外からの管理を、厳しくより効果的な内からの管理に代えるものである。命令や説得ではなく、目標からの要求であるがゆえに、人を行動させるものである。ほかの誰かの意思ではなく、自らの意思によって行動させるものである。いい換えるならば、自由人として行動させるものである。」(『マネジメント–-課題、責任、実践』)

ドラッカーはMBOを、「人の動機と行動の本質」に基盤を置くものだと語る。
「人の動機と行動の本質」とは、人は自主的に目標を設定しそれに基づき主体的に行動することを欲する存在、責任、貢献、自己実現を欲する存在、その限りにおいて自由でありたいと欲する存在であるということだ。とても共感する。

MBOとは、スローガン、手法、方針ではない。原則である。

「あらゆる種類のあらゆる規模の組織の、あらゆる階層のマネジメントに適用することのできるものである。客観的なニーズを一人ひとりの目標に変えることを確実にするものである。それこそが真の自由というものである。」(『マネジメント–-課題、責任、実践』)

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